2014年10月28日
仕事やプライベートで、誰かと一緒に何かを取組むときに、
お互いのリズム感が合ってテンポ良く進められるときに
「あの人とはウマが合う」
と言うことがあります。
逆に、どちらが悪いというわけではないのだけれど、
テンポが合わないときには
「あの人とはウマが合わない」
と言ったりします。
この「ウマ(馬)が合う」とは、もともと乗馬で使われていた言葉でして、
馬と騎手の呼吸のリズムが合っていると馬はその能力を発揮しやすいですし、
逆に呼吸のリズムがずれていると馬が速く走れないだけではなく、
騎手が振り落とされてしまうことがあります。
それが一般的にも使われるようになり、
人と人の関係でも息が合っていることを
「あの人とはウマが合う」
と言うようになりました。
人と人との関係であれば、息が合わないだけで落馬をしてケガをしたり、
命を落としたりするような危険性はありませんが、
息が合っていないとやるべきことが上手く進まなかったり、
コミュニケーションが噛み合わない状態が続いたりします。
例えば、会話をしているときに、何か言おうとしたタイミングで、
相手と言葉がかぶってしまったことはないでしょうか。
「どうぞお先に」なんてお互いに言葉を譲り合ったり、
相手に悪いなと思いつつ強引に話を進めてしまったり・・・
なんとなく気まずさが残ることがありますよね。
「息がなかなか合わない人」には共通点があります。
それは、意識のベクトルが常に自分に向いているということです。
どうすれば自分をカッコよく見せられるか、
自分が恥ずかしい思いをしなくて済むか、
そのことばかり考えているので相手の息づかいのテンポが見えず、呼吸のリズムが合いません。
呼吸のリズムが合わないので、話もなかなか弾まないですし、
いつまで経ってもギクシャクする感覚が続くでしょう。
一方で、意識のベクトルが相手に向いている人は、息を合わせやすいです。
相手がどんなリズムで話をしているのか、
どんな息づかいをしているのかを感じるアンテナが開いているので、
それに自分を合わせることができます。
自ずと息が合ってきて、話も弾むでしょうし
「この人といるとなぜか楽しい」
という関係性を築くことができるでしょう。
もし「この人とはウマが合わないな」と感じたら、
自分の都合や相手の欠点ばかり考えるのではなく、
相手がどんな息づかいをしているのかを観察して、そして感じてみましょう。
相手はマシンガンのように早いテンポで話す人でしょうか、
それともゾウのようにゆったりと話す人でしょうか、
浅くて早い息づかいでしょうか、深くてゆっくりした息づかいの人でしょうか。
「まずは相手の息づかいを見てみよう」と意識のベクトルを相手に向けるだけでも、
自分の心に余裕ができて息を合わせやすくなるはずです。
「合わせる呼吸」という、自分以外の他の人と呼吸を合わせる方法があります。
まずは家族と一緒にやってみるのをオススメします。
たとえば寝るときに、布団に入って、相手の息のリズムに合わせてみる。
特に子どもは、これをやると早く寝ます。
あるいは、何気ない会話の時に、相手の息に合わせてみる。
(話すテンポを合わせてみる)
そうすると、不思議とお互いに親近感が沸いてきます。
仕事のリズム感が合うことを「息が合う」「息がぴったり」と言います。
自分なりに頑張っているのだけれど、なぜか評価されない・・・とか、
なんか自分だけ空回りしている・・・という人におすすめの方法です。
ちょっと不思議な話ですが・・・
偶然が重なることを「シンクロする」といいますが、他の人と息を合わせて同調(シンクロ)させることを続けていくと、身の回りに、いろんなシンクロが起きるようになります。
よかったら、試してみてください。