お名前:天野 史郎さん
「最近夫婦喧嘩しなくなったね」というのが妻の感想です。
妻と夫の緩衝材になっていた子供たちはそれぞれ家を出て海外に飛び立ち、我が家の仲裁犬もすっかり年老いてきて耳が遠くなって役目を果たせなくなったにもかかわらず、です。
なぜかと考えてみると呼吸法を始めてから心に余裕が出てきたからに違いないと思えます。
それまでは妻の言葉にすぐにカッと反応していたのに、一呼吸置くことができ、少し反応が遅くなってきたためです。
俗に云う「売り言葉に買い言葉」を発することがなくなりました。
この2か月間に実践しているのが「数える呼吸」です。
朝起きたら日課のように10分間の「数える呼吸」を続けることによって息が深く強くなった気がします。
呼吸法を始めてみようと考えたのは呼吸を整えることによって心の鍛錬をするためです。
そうすれば自分の心が強くかつ柔軟になり余裕ができて人に対しても優しくなれると思います。
これから先、人のために何か役に立つことをしたいと考えています。
しかしながら、自分が溺れそうなときに人を助けることなどできません。
自分に余裕がなければ人を助けることなどできないでしょう。
溺れるのは空気を吸うことができないからで、息ができないからです。
誰かを助けるためにはまず自分の呼吸をしっかりと確保することが必要です。
「数える呼吸」を続けることは自分が溺れないようにするためのライフジャケットをまとっているのと同じことのように思えます。