お名前:池田 勇さん
勤務先の会社で介護従事者に対する研修を行っていますが、
このところテーマがマンネリ化しており、
出席率が下がっていました。
そこで、かねてより介護と親和性が高いと感じていた呼吸法を
新たな研修テーマとして取り上げてみることにしました。
訪問介護は、1対1で利用者と向き合います。
下手をすると相手に怪我をさせたり、
命にかかわることも無いとは限りません。
常にストレスや緊張が伴う職業です。
まずは呼吸法を知り、
興味を持ってもらうことを目標にしました。
当日は、始まる前に「愛する呼吸」をして、場作りです。
今までとはかなり毛色の異なる研修でしたので、
まずはみんなの緊張を取ることから始めました。
「ゆるめる呼吸」から行い、
次は基本となる「数える呼吸」と「声を出す呼吸」をしました。
最後に、私が介護の世界で
特に効果を発揮するであろうと思っている
「合わせる呼吸」です。
これだけはどうしてもと、時間の制約がある中で強引に入れました。
苦手な相手だったり、初対面のの利用者を担当したときでも、
お互いの呼吸を合わせることで、業務をこなしやすく
なるのではないかと思っています。
すべての従業員に、より積極的に参加してもらうため、
各呼吸法ごとにシェアする時間もきっちりと取りました。
これは非常に好評でした。
研修が終わって数日後、あるスタッフから、
「苦手な利用者のところに行った際に、”合わせる呼吸”をしたら、
いつもよりスムーズに対応することができました。」
と、嬉しい報告をいただきました。
頭で考えていたことを
早速実践してくれたことがまず嬉しかったですし、
効果を実感してくれたこと、
ヘルパーも喜んでくれたことがとっても嬉しかったです。
今後の励みになるとともに、
方向性が間違っていないという確信が持てました。
今後は、従業員だけでなく利用者や地域にも
呼吸法を広げていきたいと考えています。