お名前:古川 直子さん
職場で、あるイベント開催について話し合っていた時のことです。
かなり難しい事案があり、その場は暗い雰囲気に包まれていました。
「え~、そんな面倒なことを誰がするの、それでなくても忙しいのに・・」と、わたしも含めてスタッフ全員がそう思っていたようです。
その後に出てくる意見は、できない理由ばかりで、らちがあかなくなってきました。
話し合いが全く進まなくなったので、休憩をはさむことになり、わたしは思わず大きなため息をついてしまいました。
その時やっと、ここでこそ「緩める呼吸」でしょっと思い至り、力を入れて肩を持ち上げながら息を吸い込み、次の瞬間一気に脱力しながら「はぁ~」と息を吐き出したのです。
もう一度繰り返すと、何人かが同じように大きく息を吐き出したのです。
そこで「おっさん声を出しながらだと、頭も気持ちももっと緩まるよ。」と言って低い声で「あ“~っ」とやって見せました。みんな面白がって、やってみてくれたのです。
さて、話し合いが再開されると、今度はずいぶん前向きな意見が出て、イベントに参加してくださる方々に喜んでいただくため、ちょっとがんばってみよう、ということになったのです。
「緩める呼吸」が役に立ったのかと思うと、とてもうれしく感じました。
呼吸法は、自分の弱い心を律するために習ってみようと思ったのです。
「息」をコントロールすることで視野が広がり、判断の偏りが減ったように思います。
また、習慣づけることで心に余裕ができていきました。
周りの人たちへの接し方がますます穏やかになり、優しさの輪が広がるようで、これからが楽しみです。